教室の沿革と概要
当教室の歴史は、1985年の総合医療センター開設と同時に、東京慈恵会医科大学第二内科(現 腎臓・高血圧内科)から故 磯田和雄 先生が初代教授として赴任され、第4内科学講座を開設された時に始まります。その後本学出身の個性的な面々が、慈恵医大から赴任された方々と共に草創期の教室作りに尽力され、徹底的に臨床と向き合う現在の教室の風土の礎が築かれました。その後、教室開設と同時に助教授として赴任された御手洗哲也先生(現名誉教授)が2001年に第2代教授に就任され、教室は発展期を迎えました。御手洗教授は腎臓病医である前に内科医であることを重視され、意欲に燃えた多くの入局者を迎えました。2006年の診療科再編により神経内科が分離独立し、教室は腎・高血圧内科として新たなスタートを切りました。御手洗教授は学内外で人材の育成に尽力され、さらに腎臓学会を主催されるなど教室の信頼を確固たるものとされました。2002年に赴任し、主として腎生理学的な臨床、研究、教育を担当していた長谷川 元 准教授が2014年4月に第3代教授・責任者に就任し、2021年には開講以来37年目を迎えました。現在までに教室に在籍された同門は70名以上にのぼります。
第4内科(磯田和雄 教授) 昭和60年〜平成13年
1985年(昭和60年) 埼玉医科大学総合医療センター開設と同時に第4内科講座開設。腎臓内科、神経内科を担当。東京慈恵会医科大学第二内科より磯田和雄 助教授が赴任し初代教授に就任。御手洗哲也 助教授、今村、本田、徳留、三浦の各医師が同時に赴任し、教室員数6名で活動を開始する。
1986年(昭和61年) 慈恵医大より長澤、廣瀬 両医師が移籍入局。医師数9
1987年(昭和62年) 田中医師が入局、森田医師が慈恵医大より派遣。医師数7
1988年(昭和63年) 慈恵医大より木下医師が赴任し神経内科を担当。医大卒業生初の入局者として板倉医師が入局。医師数8
1989年(平成1年) 松本、相楽両医師入局。慈恵医大より田村医師赴任。医師数10
1990年(平成2年) 徳島、笠原(山形大)、金の3医師が入局。医師数13
1991年(平成3年) 加藤 仁、叶澤孝一の両医師が入局。医師数14
1992年(平成4年) 新美、村川、渡部の各医師が入局。女子医大から松村 治医師(北大)が講師として移籍入局。医師数17
1993年(平成5年) 黒川医師が入局。医師数16
1994年(平成6年) 93年に黒川医師が、94年に松田、木戸口(清水)医師が入局。医師数18
1995年(平成7年) 河野、松野医師が入局。開講10周年記念祝賀会(5/27)。医師数19
1997年(平成9年) 大石、高雄、仲村医師が入局。教授秘書・医局秘書として杉田(高尾)まゆみさんが入職。医師数22
1999年(平成11年) 小川智也、津布久(伊東)医師が入局。医師数14
2000年(平成12年) 永野(大学院)、吉川、林(野入)、小原、佐藤医師が入局。医師数18
第4内科(御手洗哲也 教授) 平成13年〜平成18年
2001年(平成13年) 御手洗哲也 助教授が教授昇格(教室員数15名)。慈恵医大より今澤医師が移籍入局。医師数18
2002年(平成14年) 松村 治 講師が人工腎臓部助教授昇格。長谷川元医師が講師として慈恵医大より移籍入局、第4代病棟長。山城、佐々木(山城)、前田医師入局。高栁佳織さん(理学修士)が専任研究員として石川記念会より派遣となり研究室活動再開。医師数20
2003年(平成15年) 朝倉医師が入局。毛呂大学病院神経内科より大貫医師が講師として赴任、同じく赴任した高濱医師と共に神経内科を担当。医師数19
2004年(平成16年) 長谷川元 講師が助教授昇格、外来医長。加藤 仁、叶澤孝一、松田昭彦医師が講師昇格。叶澤孝一 講師が第5代病棟長。王子医師が入局し神経グループに所属。医師数16
2005年(平成17年) 田山陽資(腎臓グループ)、中島(腎臓グループ大学院)、吉田(神経グループ)の各医師が入局。野村恭一先生が毛呂大学病院神経内科より教授として赴任。医師数18
腎・高血圧内科(御手洗哲也 教授) 平成18年〜平成26年
2006(平成18)年度 大学の組織改革により第4内科から神経内科が分離独立、野村 教授、大貫 講師、高濱医師、大熊医師、王子医師、吉田医師が神経内科に移籍。第4内科は腎・高血圧内科と名称変更(所属医師数 16、秘書 1)。星医師が入局。埼玉よりい病院への派遣開始(2012年終了)。医師数17
2007(平成19)年度 岩下山連、清水泰輔、三谷知之、本島(岩永)みずきの各医師が入局。御手洗哲也会長の下、第37回日本腎臓学会東部学術大会を主催。医師数21
2009(平成21)年度 木場藤太医師が埼玉協同病院より移籍入局。医局秘書として萬谷亮子さんが入職。医師数20
2010(平成22)年度 稲村めぐみ、岡崎晋平、羽田野 実、原 宏明の各医師が入局。医師数20
2011(平成23)年度 小暮裕太医師が入局。医師数20
2012(平成24)年度 松田昭彦 講師が准教授昇格。小川智也助教が講師昇格。岩下山連助教が国内留学(日本医科大学人体解析病理学・清水 章 教授)。佐野達郎医師が入局。医師数21
2013(平成25)年度 岡田良美、塩田裕也、関(佐藤)紗映子、安田邦彦医師が入局(4/1)。鬼澤医師が慈恵医大より移籍入局(大学院)(4/1)。青栁麻衣さんがメディカルアシスタントとして大学より派遣配属(4/1)。関越病院へ派遣開始(2014年終了)。朝倉受康 助教が講師昇格(2014.3.1)。朝倉受康 講師が退局(2014.3.31)。医師数24
腎・高血圧内科(長谷川元 教授) 平成26年〜
2014(平成26)年度 教室員 24、MA 1、研究スタッフ 1、支援スタッフ 2
長谷川元 准教授が教授昇格(4/1、教室員数21名)。田山陽資 助教が第4代医局長(4/1)。岩下山連 助教が第6代病棟長(4/1、副病棟長、羽田野実 助教)。鬼澤医師が国内留学(4/1、獨協医大薬理学)。河合雄一郎、山本 亮 医師が入局(4/1、教室配属後期レジデント)。山嵜舞子さんが組織担当研究技術員として入職(4/1)。教授就任祝賀会を川越プリンスホテルで挙行(6/28)。朝倉受康 助教、田山陽資 助教が学位取得(乙)。岡田良美 助教が第44回日本腎臓学会東部学術大会において優秀演題賞を受賞。毛呂大学病院腎臓内科支援のため常勤派遣開始(4/1、岡崎晋平 助教、小暮裕太 助教、2016年終了)。小暮裕太 助教が虎の門病院分院腎センターへ学外研修(2015 1.1、2016年終了)。イムス富士見総合病院への外勤派遣開始。
2015(平成27)年度 教室所属医師 24、MA 1、研究スタッフ 2、支援スタッフ 2
田山陽資 助教が講師昇格(4/1)。小川公己、廣瀬賢人、田中佑加(2016年に血液内科移籍)医師が入局(4/1)。原 宏明 助教、佐藤紗映子 助教が大学院博士過程(社会人)入学(4/1)。高栁佳織さんが徳島大学大学院分子栄養学専攻博士課程入学(10/1)。野入千絵 非常勤医師(研究生)が学位取得(乙)。埼玉県立循環器・呼吸器病センターへ常勤派遣開始(4/1、清水泰輔 助教)。埼玉セントラル病院へ常勤派遣開始(7/1、稲村めぐみ 助教)。くぼじまクリニック、上尾甦生病院への外勤派遣開始。教室開講30周年祝賀会を東武ホテルで挙行(12/10)。松田昭彦 准教授が退局(2016.3.31)。
2016(平成28)年度 教室所属医師 25、MA 1、研究スタッフ 2、支援スタッフ 2
小川智也 講師が第5代医局長(4/1、副医局長、佐野達郎 助教)、羽田野 実 助教が第7代病棟医長(4/1、副病棟長、小暮裕太 助教)。寺尾政昭、中村裕美子 医師が入局(4/1、教室配属後期レジデント)。河野里佳 非常勤講師が学位取得(乙)。岩下山連 助教が国内留学(4/1、新潟大学腎研究施設分子病理学・河内 裕 教授)。イムス富士見総合病院へ常勤派遣開始(4/1、田山陽資 講師)。赤心クリニックへ常勤派遣開始(4/1、木場藤太 派遣中非常勤講師)。埼玉県立循環器・呼吸器病センターへの常勤派遣を増員(4/1、塩田裕也 助教)。上福岡総合病院、入間川病院への外勤派遣開始。加藤 仁 准教授が退局(2017.3.31、客員准教授)。
2017(平成29)年度 教室所属医師 28、MA 1、研究スタッフ 2、支援スタッフ 2
原 宏明 助教が外来医長就任。下郷 優 医師が入局(4/1)。肥田 徹 医師が埼玉協同病院より助教(臨床フェロー)として移籍(4/1)。イムス富士見総合病院への常勤派遣増員(4/1、岡田良美 助教)。鬼澤信行 助教が大学院退学、退局(5/30)。浅尾恵美子さんが医局秘書として入職(7/1)。教室開講以来の透析部門である人工腎臓部が2階中央部より1階西側の高度救命センター跡地に移転し、血液浄化センターとして拡充された。血液浄化センター長には小川智也講師が就任(7/18)。黒澤 明 医師が自治医科大学腎臓外科より助教として移籍(10/1)。北村友佳さん(農学修士)が研究スタッフとして入職(10/12)。小川智也 講師が准教授に昇格(12/1)。北本病院への外勤派遣開始。河合雄一郎 助教が退局(3/31)。
2018(平成30)年度 教室所属医師 28、MA 1、研究スタッフ 3、支援スタッフ 3
叶澤孝一 講師が准教授昇格(4/1)。佐藤真理子 医師が入局(当教室所属後期研修医)。黒澤 明 助教、寺尾政昭 助教が大学院博士課程(社会人)入学(4/1)。北村友佳さんが大学院博士課程入学(4/1)。康正会病院、熊谷総合病院、悠友会北朝霞クリニックに外勤派遣開始(4/1)。病院本館改修工事に伴い、30年以上第4内科、腎・高血圧内科の病棟であった7階西病棟から、改修が終了した4階西病棟と4階中央病棟へ一時的に移転となった。同時に医局も7階から4階中央部分へ移転となった(4月)。松田昭彦 非常勤講師が客員准教授に就任(5/1)。小暮裕太 助教が第63回埼玉腎臓研究会で優秀演題賞を受賞(5/2)。「叶澤孝一、小川智也 両先生の准教授昇格をお祝いする会」を東武ホテルで挙行(5/10)。教室学術集会・同門会総会を川越プリンスホテルで開催(7/28)。城 謙輔 客員教授が退職(9/30)。北村友佳さん(D1)がゲノム医学センター発生・分化・再生部門へ所属変更。上福岡総合病院への外勤派遣増員(10/1)。腎・高血圧内科病棟が4階西病棟から、2階西病棟に移転(10/13)し、同時に34床から38床へ増床となった。医局は2階東側の、旧会議室へ2度目の一時移転となった。教室連携懇談会・忘年会を東武ホテルで開催(12/13)。清水泰輔 助教が学位(乙)取得(12/21)。三谷知之先生(派遣中非常勤講師)が退局(12/31)。叶澤孝一 准教授が大学より勤続20年の表彰を受ける(1/4)。
2019(令和1)年度 教室所属医師 31、MA 1、研究スタッフ 2、支援スタッフ 3
清水泰輔 助教が講師昇格(4/1)、第6代医局長(4/1、副医局長 原 宏明 助教)。小川智也 准教授が教室総務(4/1)。小暮裕太 助教が第8代病棟医長(4/1、副病棟長 黒澤 明 助教)。関口桃子、濱田隆行、岡本茉樹 医師が入局(教室所属後期研修医)(4/1)。河合雄一郎 医師が復職(4/1)。熊谷総合病院への常勤派遣開始(4/1、塩田裕也 助教)。上尾駅前クリニック、友愛会日進クリニックに外勤派遣開始(4/1)。佐藤真理子 専攻医(後期研修2年目)が第64回埼玉腎臓研究会で最優秀演題賞を受賞(4/20)。教室連携会である第4回初雁腎・透析療法セミナーを総合医療センターで開催(参加者 120名超、5/11)。本館東側病棟の改修工事開始に伴い、医局が本館2階の旧会議室から4階旧研究室エリアに3回目の移転となった(6/24)。教室連携会である第4回むさしの国心腎連携フォーラムを熊谷市のガーデンパレスホテルで開催(参加者70名超、8/29)。19年度同門会総会・教室学術集会を開催、同時に教室開講35周年祝賀会を川越プリンスホテルで開催(8/31)。教室連携会である第5回初雁腎・透析療法セミナーを総合医療センターで開催(参加者87名、9/7)。第16回氷川フォーラムで佐藤紗映子 助教が優秀演題賞(氷川賞)を受賞(11/2)。第48回埼玉透析医学会で佐藤紗映子 助教がベストプレゼンテーション賞を受賞(12/1)。教室初代教授、埼玉医科大学名誉教授 磯田和雄先生がご逝去(12/2)。中橋沙織さん(医科学修士)が研究スタッフとして入職(12/1)。第6回初雁腎・透析療法セミナー(1/25)を開催。2月7日に、旧第二内科(血内・リ膠内)外来跡の、2階東側への病棟新設工事と同時に改修された場所に医局(2階西病棟カンファ室、同スタッフラウンジ、同医師控え室)が移転した。故 磯田和雄先生を偲ぶ会を川越プリンスホテルで挙行(2/22)。新型コロナウィルス肺炎感染の拡大により、むさしの国心腎連携フォーラム、埼玉腹膜透析研究会など、多くの教室関連・主催学術集会が延期または中止となった。年度末の送別会の多くも中止となった。3月末日付で羽田野実、木場藤太、稲村めぐみの3医師が退局となった。
2020(令和2)年度 教室所属医師 29、MA 1、研究スタッフ 3、支援スタッフ 3
阿部衣里香 研修医が入局(教室所属専攻医、4/1)。山本 亮 助教が副病棟長、研修医長に昇格。黒澤 明 助教が非常勤医(社会人大学院生)へ身分変更(4/1)。イムス三芳総合病院、三井病院への非常勤派遣開始、霞ヶ関腎クリニックへ教室同門派遣勤務開始(4/1)。みずほ台サンクリニック、大宮中央総合病院との連携開始(4/1)。
2月末より急速に拡大し、パンデミックとなった新型コロナウィルス感染は、全世界で80万人が感染し、死者4万人、米国では12万人、イタリアでは10万人が感染し、日本でも感染者5千人、東京では11,000人、埼玉県でも200人以上が感染し、さらに爆発的に増加していることから、4月7日に政府より「非常事態宣言」が発出された。政府通達の非常事態宣言は5月中旬に解除されたが、一旦収束に向かった感染はその後再び増加し、8月には全世界で1500万人が感染し、国内でも毎日1000人以上の新規感染者が発生するなど、拡大を続けた。教室では5/14から5/24まで、コロナ感染者病棟への応援派遣を行った(山本医師)。大学より複数人での会食、飲食の禁止、学術集会への参加自粛、県外移動の自粛などが通達され、教室の行事、各種の学会、研究会、講演会などは全て中止となり、Web方式での開催が一般化してきた。教室では、8月末で退職となる叶澤孝一 准教授の退職挨拶と、今年度新人の阿部衣里香先生の挨拶、抱負表明などが医局会で行われた(7/30)。
9月1日付で前嶋明人先生が教授として赴任され、長谷川教授は副院長となった。10月1日付で自治医科大学より永山 泉先生が本学に移籍し、当学科所属の一般大学院生となった。Web開催となった第50回日本腎臓学会東部学術大会において、岡本茉樹専攻医が優秀演題賞を受賞した(9/26)。感染拡大のためASN、透析医学会なども全てWeb開催となり、大学における講義もWeb配信形式となった。年末恒例の各種忘年会や行事も全て中止となった。中止となっていた教室連携会を徐々に再開し、12/12に第7回初雁腎・透析療法セミナーをWeb開催。1/14には第5回むさしの国心腎連携フォーラムをWebで再開した。年末から第三波のCoV19感染が急拡大し、21年1月7日より再度国家緊急事態宣言が発出され、教室の業務も縮小となった(3/21解除)。2/15にから3/14まで、教室として2回目の、コロナ感染者病棟への応援派遣を行った(岩下医師、河合医師)。原 宏明 助教(第1485号)及び佐藤紗映子 助教が大学院生(社会人)として甲種学位を取得され、医学博士となった(3/26)。学位授与式は中止となったため、教室内で学位記授与を行った。
2021(令和3)年度 教室所属医師 31、MA 1、研究スタッフ 3、支援スタッフ 3
4/1付で主要な職位が大幅に変更され、研究主任に前嶋明人 教授、教育主任に岩下山連 助教が就任した。第9代病棟医長に岩下山連 先生が再任となり、副病棟長は研修医長の山本 亮 先生、総務医長の河合雄一郎 先生となった。新たに副医局長として佐野達郎 助教、塩田裕也 助教が選任され、佐藤真理子 助教が5代目のチーフレジデントとなった。毛呂総合診療内科所属の金子 修 先生が、研修のため年限付配置転換となった。5/25からは再び1都2府1道3県に緊急事態宣言が発出され、当科も様々な感染症対策への協力を行った。一旦収束に向かったかに見えた感染が再び増加し、第5波感染拡大に対し、7/12から4度目の緊急事態宣言が発出され、当教室への紹介や転院依頼症例にも質的変化が見られるようになっていった。一方昨年度は感染拡大のため教室主催研究会や連携会の多くが中止となったが、本年度はZoomを用いたWeb開催として、埼玉腎臓研究会、氷川フォーラム、関東腎研究会、初雁腎・透析療法セミナー、むさしの国心腎連携フォーラム、彩の国腎疾患治療懇話会などを再開とした。7/23から、東京オリンピックが無観客で開催された。10/1付で佐藤真理子 助教が大学院に進み、社会人大学院生として妊娠高血圧症における腎病変について研究を進めることとなった。また11/1付で研究スタッフとして平手ひとみさんが入職された。平手さんは埼玉大学理学部を卒業後医療センター産婦人科、兵庫医大などでin vitro系の実験補助の経験を積まれた方で、当教室研究室の研究水準の向上、領域拡大にご活躍頂けるものと期待される。2022年の年明けとともに感染が再度急拡大し、2月には腎臓内科病棟(2階西病棟)及び透析室でクラスターが発生し、医療センターでの病棟閉鎖第一号となってしまったことは残念な出来事であった。また2022年3月5日に第31回腎と妊娠研究会大会を、同年3月19日に腎臓病と栄養・代謝・食事フォーラム 2022を、それぞれ大会長として主催したが、感染状況からどちらも完全Web開催とせざるを得なかった。2022年2月末日付で小暮裕太先生が家業継承のため退職となり、同年3月末日付で佐野達郎先生、佐藤紗映子先生が同様に退職となった。また金子 修先生は年限付き配置転換が年度末で解除となり、同時に家業継承のため退職となった。
2022(令和4)年度 教室所属医師 28、MA 1、研究スタッフ 4、支援スタッフ 3
4/1付で当教室所属の専攻医として安井温子 先生が入局された。また病棟長が交代となり、第10代病棟医長として塩田裕也 先生(2011年卒)が就任した。また下郷 優 先生が第6代のチーフレジデントになった。また4/1付で関口桃子 助教と濱田隆行 助教が大学院に進み、それぞれ社会人大学院生となった。教室所属の院生は計7名となった。一方2024年度からの完全実施が求められる医師労務管理厳格化、所謂「働き方改革」に対応するため公休取得の厳格化、当直明けの連続勤務制限、外勤の縮小などが求められ、教室では稼働人員確保のため、新年度から病棟診療と透析室診療の一体化という大きな改革を実施した。また病理学客員教授の秋草文四郎先生の退職にともない、腎生検カンファレンスと病棟入院カンファレンスの一体化、抄読会の昼間時間帯への移動、各種会議の短縮と昼間時間帯への移動を行った。また稼働人員確保のため、熊谷総合病院への常勤派遣の一時解除と共に、複数の連携施設への非常勤派遣の縮小、解除を行った。6/1付で前獨協医大埼玉医療センター病理診断科准教授の小野祐子 先生に当教室客員教授にご就任いただいた。小野先生は腎病理学のご専門であり、当教室の診療、研究における組織学分野の充実と教育にご活躍頂けるものと期待される。
8/27に3年ぶりとなる教室同門会が川越プリンスホテルで対面開催された。感染第6波の最中と言うこともあり出席者は少数に留まったが、前嶋、小川両教授の講演、昨年度の新人の澤田先生、今年度の新人の安井先生の挨拶などが行われた。10/9には前嶋明人教授の就任祝賀会をようやく開催することが出来た。規模を縮小し着席で行うなど制約が大きい中での開催ではあったが、理事長、学長、病院長をはじめ地域の先生方にも多くご参加いただき、盛大に開催できたことは何よりであった。11/1付で深澤瑞也先生が客員教授に就任された。深澤先生は山梨大学で血液浄化部門の責任者を長く勤められ、アクセス手術、腹膜透析に数多くの業績を残されている泌尿器科医であり、今後教室の外科的手技部門や腹膜透析充実発展にご貢献頂けるものと期待される。11月のASNには教室として3年ぶりに参加した。久しぶりの海外学会参加となり、大変有益であった。
2023(令和5)年度 教室所属医師 33、客員教授 3、非常勤講師 2、有給非常勤 6、MA 1、研究スタッフ 4、支援スタッフ 3
4/1付で当教室所属の専攻医として新井田苑佳 先生、三田桂那子 先生、森本浩太 先生、森屋玲爾 先生、柳田哲志 先生が入局された。また岡本茉樹 先生が第7代のチーフレジデントになった。また4/1付で小川公己 助教が社会人大学院生となり、教室所属の院生は計8名となった。熊谷総合病院腎臓内科への常勤派遣を再開し、山本 亮 助教が赴任した。循環器呼吸器病センターでは中村裕美子 助教が大学に復帰し、代わって濱田隆行 助教が赴任した。小西良美 先生は派遣先変更となり、富士見総合病院腎臓内科に赴任した。専攻医の学外研修として安井温子 先生が富士見総合病院に赴任し、代わって澤田衣里香 先生が大学に復帰した。