医学生・研修医の方へ

後期研修プログラム

スペシャリティ(腎・高血圧内科)重点コースと内科ローテーションコースが選択できます。
新専門医制度は実際の実施にあたり要件が大幅に緩和されました。他の内科ローテーションについては、他分野で、研修修了要件となっているそれぞれの領域の知識、経験、スキルを身につけられれば、必ずしも必須ではありません。
当教室では従来より入局2年目以降、他の内科での期限付き研修(3〜6ヶ月)や外部での研修(虎の門病院、聖路加国際病院など)を推奨してきました。また入局3年目以降、教室の連携医療施設での勤務により(6ヶ月〜1年)大学を離れての臨床経験を積んで頂いていました。従いまして、新制度に移行してからも、従来と研修内容はほとんど変わるところはありません。

スペシャリティ重点コース

腎臓内科医、あるいは透析内科医を標榜したい医師を対象に、腎・高血圧内科を中心に後期研修を行うコースです。内科専門医受験に必要な経験症例、修得スキルなどは詳細に定められていますが、もともと当科は循環器、呼吸器、血液、膠原病、代謝内分泌、感染症など、極めて多領域の疾患と日常的に向き合うことが多く、総合内科的色彩が強いので、当科での研修によりほとんどの要件を満たすことが出来ます。しかし他領域の専門診療科をローテートする経験も重要ですので、本人の希望とスキル修得状況に応じて他科でのローテーションを行っていただいています。ローテーション先は総合医療センターだけでなく、埼玉医大病院群(毛呂大学病院、日高国際医療センター)の各診療科の中から自由に選んでいただけます。期間も自由です。また予め内科学会に申請してある、当院との研修協力施設契約を締結した、要件を満足する施設であれば外部で行うことも可能です。
なお諸外国同様、後期研修中に複数症例の解析や診療のまとめを通じた臨床研究あるいは基礎研究に従事されることをお薦めしています。期間中の原著論文発表を目指していただきたいと思います。また、外勤などの生活支援については教室が全面的に責任を持ちますのでご安心下さい。

当教室の専攻医(後期研修医)研修に関する連携協定締結施設

専門医取得要件には最低1年間の地域研修が必須とされています。この場合、水準の高い腎臓内科医としての指導が受けられ、また一定以上の急性期及び慢性期の症例を経験できる施設が望ましいと考えます。当教室では下記の3施設と教育連携協定を結んでおり、研修医の希望を聞きながら研修先を決めています。2021年度以降には虎の門病院分院腎センター・リウマチ膠原病内科とも連携協定を結ぶ予定です。また県内の2施設については、当教室から複数の教室員が常勤で出向し、指導体制が整っている常勤派遣先であり、大学と密接な連携関係を維持しながらの研修が可能です

聖路加国際病院 腎臓内科・腎センター
我が国を代表する高水準医療機関です。当教室とは臨床研究などを共同で行う予定でもあり、水準の高い研修指導が受けられます。全国から集まったトップクラスの研修医と切磋琢磨することは、若い時期にふさわしい貴重な経験となることと思います。

イムス富士見総合病院 腎臓内科
350床超の病床を持つ、地域の中核急性期型病院です。循環器内科で行っているPCI症例は全県でもトップクラスのアクティブな施設です。同時に在宅診療など慢性期医療にも力を入れており、多くの異なったステージの症例を経験できます。2016年より教室から常勤派遣を行うことで腎臓内科が新設され、現在教室派遣の2名を含む3名で腎臓内科診療が行われており、研究面を含めた、質の高い指導を受けることが出来ます。日本内科学会、日本腎臓学会の指定研修施設です。

埼玉県立循環器・呼吸器病センター 腎臓・高血圧内科
県内に4つある県立センター病院の1つです。循環器内科、心臓血管外科、呼吸器内科・外科などから構成される病院でしたが、2014年に教室からの派遣を行い、腎臓・高血圧内科が新設されました。CAG, PCIでは全国トップクラスの実績を持ち、呼吸器内科では豊富な血管炎症例を診療しています。また高度先進的な医療設備・施設を有する県の中核医療機関です。当教室からは2名の常勤派遣を行っており、循環器疾患関連、血管炎関連の豊富な腎疾患を経験できます。循環器内科のローテーション研修を行うことも可能です。

内科専門医取得後のサブスペシャリティー専門医取得

3年目終了の時点で内科専門医を取得して頂き、その後腎臓専門医、透析専門医の取得に進みます。腎臓学会は内科学会の分科会である事から、現在腎臓専門医取得と内科専門医取得のプロセスの一部を相乗りすることで、取得までの期間の短縮を図る取り組みが行われています。現行では内科認定取得後4年以上、腎臓学会指定研修施設での臨床経験が3年以上必要ですが、今後短縮されていくと思われます。

後期研修ローテーション例(スペシャリティ重点コース)

以下は当教室でのスペシャリティ重点コースの例です。他科ローテーションの時期、期間、地域研修の時期などは自由に決められますので、状況に応じて変更が可能です。後期研修医制度開始2年目となりますので、1年目の先生3名、2年目の先生1名の先生方の現時点での予定となっています。感染症科、循環器内科のローテーションは修了要件取得上必ずしも必須ではありませんが(当科のみで充足可能)、本人希望により組み入れています。あくまで現時点での予定である点をご承知おき下さい。


内科ローテーションコース

腎・高血圧内科に所属しながら 、当初の2年間を、概ね各内科均等にローテーションするコースです。このコースでも最初の6ヶ月程度は腎・高血圧内科で研修していただき、その後概ね3ヶ月毎に7診療科をローテートしていきます。診療科は川越、毛呂、日高の各キャンパスから自由に選択できます。腎臓内科医、透析内科医としての本格的なトレーニングは入局4年目以降となります。

総合医療センター腎・高血圧内科の後期研修医プログラム

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